わいわいフォーラム「鉄盟団」
12月 16, 2007, 04:14:17 午後 *
ようこそゲストさん。まずは、ログインするか、ユーザ登録してください。

ユーザ名、パスワード、クッキー保持期間を入力してログインして下さい。
お知らせ: わいわいフォーラムの営業を再開します。皆様、何卒宜しくお願いします。
タイトルへのコピペは禁止です!!必ず手で打ち込んでください!。ページが開かなくなる原因となります。
登録後、14日経っても1度も投稿のないメンバーの方は利用制限をさせていただきます。
詳しくはインフォメーションの投稿に関してをよく読んでください。
 
   ホーム   ヘルプ 検索 カレンダー ログイン 登録  
ページ: [1]
  印刷  
投稿者 スレッド: T52/T53次 上海→ウルムチ 4077キロ  (参照数 245 回)
にしやん
快速
***
オフライン オフライン

投稿: 127


就職内定しますた!!中国語検定2級も取ったし今月はついてる


プロフィールを見る
« 投稿日: 6月 08, 2007, 12:04:15 午前 »

中国の西の果て、カシュガルまでシルクロードを鉄道で行ってみたい。
これは中国の歴史ファン、鉄道ファンである私の中国留学開始時の夢だった。
しかし、私の語学力は思うような速度で向上せず、目標としていた2年目の夏にも
香港に変更するなど及び腰だった。

留学最後の3年目、7月で帰国である。
5月の連休に行くことを決めていたが、学校にそのことを申し出ると、
5月の連休は人手が多いので、ずらして行ってもよいとのことだった。

5月の中旬に前職の友人が遊びに来ることになっていたので5月末に出発を決めた。

5月26日、瀋陽空港から上海浦東に飛ぶ、
上海→ウルムチT52/T53次に乗るためである。
この列車を選んだのは乗り鉄の神様、宮脇俊三氏が乗った列車だからである。
「中国火車旅行」という本に旅行記が書いてある。
氏が旅行したときよりかなり速度が向上しているが。
距離も氏の文章だと4079キロになっている。線路改良の結果であろう。

上海到着後リニアと地下鉄で上海市内へ向かう。
上海リニアは鉄道ファン内で人気があまりないが、私は大学の専攻が物理だったもので
こういうのが大好きである。

前日食べたものが悪かったのだろうか、全身に蕁麻疹が発生する。
上海在住の鉄道ファンのみなさんとのオフ会の前に薬局で薬を買う。
タイミングが非常に悪い。中国では本当に食べ物には気をつけねばならない。

オフ会は非常に楽しく情報交換できました。
オフ会時に旅行屋石井様より依頼していたウルムチ行きの切符を受け取る。これで準備万端である。

夜の食事を鉄路大厦で取る。CRH2を初めて見る。感想はあえて書くまい。

夜の食事の後、入場券を買ったみなさんと一緒にホームに向かう。
列車はSS7E牽引、客車は25Kであった。
電化は嘉峪関までされており、この電気機関車には長いことお世話になる。

続く
IP記録
にしやん
快速
***
オフライン オフライン

投稿: 127


就職内定しますた!!中国語検定2級も取ったし今月はついてる


プロフィールを見る
« 返信 #1 投稿日: 6月 08, 2007, 01:10:27 午前 »


みなさんに見送られて列車は定時出発。
私の寝台は7号車軟臥25番下段である。
同じコンパートメントには杭州の年齢が少し高い方が対面の下段寝台に、
上段の若い男性と女性はあまり好意的ではなく、よく素性がわからなかった。

横になりたかったが、上段の女性が携帯電話で必死にメールをしており、
なかなか上に行ってくれない。挙句に私の枕を腰の下に引いていて10時過ぎまで横になれなかった。
対面のおじさんは気のいいおじさんで会話は退屈ではなかったが。

結局、南京まで眠れず。ついでだから南京長江大橋はしっかり見た。
南京長江大橋を渡るのは、4回目である。3回は夜であった。

この橋は初め、中国とソ連の共同作業で架け始めたたが、
中ソ関係が冷え込むと中国だけで架けたとか。上海で長江を見るとまるで海だが、
ここはそんなに距離があるわけではない。が、それでも信濃川の河口ぐらいはある。

夜2時49分の徐州までうつらうつらする。その後熟睡する。
徐州といえば三国志の劉備、呂布、曹操が奪い合った土地だ。
そのうちゆっくり訪れたいものである。

鄭州に朝30分遅れぐらいに到着する。
上段の2人はここで降りる。正直ほっとした。
正直上段の女性とは気が合いそうもなく、もしウルムチまで行くとすると気が重かった。

鄭州は街中に殷の時代の城壁が残っている。といっても土壁だが。
この城壁の上で子どもたちがシャベルで土いじりをしているのには閉口した思い出がある。
私が留学1年目、開封、洛陽観光の拠点としたのもこの町である。

北京から広州香港に向かう京広線、上海方向から西安に向かう列車が行きかう隴海線が交差する
交通の要所であるが、町自体はそんなに発達しておらず、利点を発揮できていないような気がする。

鄭州を過ぎると、丘陵地帯に入る。
黄土が水の流れで削られ細い渓谷をいくつも作り出しており三国時代には虎牢関という関所で、
袁紹を総大将とした連合軍と董卓軍が激突した。
この狭い渓谷に確かに関所を作れば難攻不落の要害になるだろうと思われた。
現在でも高速道路で虎牢関ICというような感じで地名が残っている。

丘陵地帯を抜けると洛陽の盆地に出る。
今回、シルクロードの旅に出るわけだが、
長い間シルクロードの起点が西安か、洛陽か揉めていたようである。
私は各王朝の都が起点でいいのではないかと思うのだが、
このたび中国政府が洛陽が起点だったと決めたようである。
まあ、決めた背景は今度洛陽市で催し物があるかららしいのだが。

続く
IP記録
にしやん
快速
***
オフライン オフライン

投稿: 127


就職内定しますた!!中国語検定2級も取ったし今月はついてる


プロフィールを見る
« 返信 #2 投稿日: 6月 08, 2007, 03:40:28 午後 »

偃師駅を通過した後、進行方向左側の側線を見ていたら、蒸気が2台止まっていた。
前進型と建設型だった。(このときは前進2台と思っていた)
まさかこんなところで見られるとは思わなかった。
写真を撮り損ねたので、帰りに撮影しようと地図に記録しておいた。

列車は洛陽を通過、再び丘陵地帯に入る。有名な三門峡を通過。
この近くにも函谷関という関所があった。ここも確かに関所を設ければ、
軍隊の通過は難しいだろう。鶏鳴狗盗の故事で有名。
再建されたものがあると聞くが、あまり有名ではないのはどうしてだろう。
あまり良くないのだろうか?

食堂車からお盆(返す必要あり)にのった食事を売りに来た(15元)
食べてみたがあまり美味くなかった。お米を良くといでいないようで糠くさかった。

列車は中国の名山の一つ華山の脇を通過、その後西安の駅に到着する。
8分ほど停車したのち発車。
進行方向左側に明代に作られた城壁と安遠門(北門)が見えた。

黄河の支流である渭河を渡った後、12:55分に列車は馬嵬坡(貨物)駅で臨時停車した。
どうして止まったのかわからなかったが、D585次の通過待ち合わせだった。
前回の改正までこの列車は抜かれることはなかっただろう。格が下がったようで残念である。

洛陽あたりから丘があるとよく穴が開いている。
仏教の石窟だろうか?それとも戦時中の防空壕?
とにかく良く見る。ただの穴の場合もあるが、レリーフがある場合もある。扉付きのもある。

眉県辺りから南の方角に見える丘陵地帯が諸葛亮が戦没した五丈原だと思われる。
機会があったらゆっくり訪れてみたい。

列車は14:20分に宝鶏に到着。定刻の13:35分からだいぶ遅れていた。

続く
IP記録
にしやん
快速
***
オフライン オフライン

投稿: 127


就職内定しますた!!中国語検定2級も取ったし今月はついてる


プロフィールを見る
« 返信 #3 投稿日: 6月 08, 2007, 04:46:12 午後 »

宝鶏駅を発車、四川省の成都方向に向かう宝成線との分岐点あたり車窓左側に炎帝祠が見える。
炎帝とは古代の伝説上の三皇のうちの1人である。この建物は1991年に建てられたようである。

急に山岳地帯に入る。水の無い河の脇を走っていると思ったらダムがあった。
天水まで厳しい山岳地帯が続く、
三国時代諸葛亮が北伐をしようとしたとき、天水経由で侵攻しようとしたことがあった。
魏延将軍は漢中から直接突くことを主張したが却下された。
しかしこの地形をみると魏延の主張もわからなくもない。
ここを徒歩で越すのはきついと思われる。

15:42分、天水に到着。定刻より約30分の遅れである。
ホームには伝説上の三皇の伏羲と女媧の2人の石像と三国古跡街亭の看板があった。
ああ馬謖はこの近くでヘマをしたのか、と感慨深く感じた。

山岳地帯がなおも続く、単線のようだが、上り線は離れたところを走っている。
遅れた影響だろうか?時刻表にはないが、途中新陽鎮、鴛鴦鎮で運転停車する。
特に鴛鴦鎮では16:50分着、17:25分発と長時間停車した。

この区間の途中の車窓では渓谷の他、山の高いところに急を告げる目的で作られたと思われる
狼煙台がいくつか見られた。

19:53分、約1時間遅れで蘭州に到着する。
黄河に沿って作られた町で細長い町であった。
もう太陽は落ちて暗くなってきた。

蘭州発車後、チベットに向かう蘭青線と分かれた直後、
まだ黄土高原の手前で黄色くない黄河をわたったあたりで完全に暗くなった。


この夜河西回廊を抜けた。

続く
« 最終編集: 6月 08, 2007, 04:56:29 午後 by にしやん » IP記録
にしやん
快速
***
オフライン オフライン

投稿: 127


就職内定しますた!!中国語検定2級も取ったし今月はついてる


プロフィールを見る
« 返信 #4 投稿日: 6月 08, 2007, 05:39:08 午後 »

深夜、嘉峪関で目が覚める。ここから非電化である。
発車後、嘉峪関が見えないかと思ったのだが、やはり見えず。
ただ嘉峪関から伸びる長城はすこし見えたのはうれしい。

また一眠りする。
柳園に朝5:52分定時に着く。
1時間の遅れを取り戻すとはかなり余裕を持っているダイヤだったようだ。
ここは元敦煌の玄関口。最近敦煌市まで線路が延びてここはただの砂漠の中の町になってしまった。

まだ暗いのでまた寝る。
起きると砂漠の真っ只中だった。砂漠を見るのは初めてである。
一気にシルクロードに来たという感じがする。

哈密駅でホームに降りる。暑い、DF11が重連で牽引していたが一輌ここで切り離していた。
名物ハミ瓜を売っていないかホームの売り子を見たが、残念ながら売っていなかった。

列車は砂漠とオアシスを走る。
本当のハミ瓜の原産地ピチャン駅を過ぎトルファン盆地に入る。
天気がよければ火焔山も見えるのであろうが霞がかかっていた。
定刻にトルファン駅に到着。しかし此処は市街から60キロも離れている。
カシュガルまでの南疆線との分岐点である。

トルファンから軽い天山山脈越えである。
いくつかトンネルをくぐると急に天気が悪くなる。
車掌が切符を返しに来る際、今日のウルムチは気温が低いので厚着をするように言われた。
風が強いところなのか風力発電所があった。

ウルムチに定時到着。残念ながら市内は雨。
改札を出たところで同室のおじさんと握手して別れホテルに向かった。

こんなに長時間1つの列車に揺られたのは初めてである。
正直疲れてしまいました。

ウルムチ→カシュガル編に続く


« 最終編集: 6月 08, 2007, 05:45:37 午後 by にしやん » IP記録
yz31
特快
****
オフライン オフライン

投稿: 223


慢車と椰子汁は相性がいい。


プロフィールを見る メール
« 返信 #5 投稿日: 6月 08, 2007, 06:04:41 午後 »

にしやん様、これはまた大旅行をされましたね。うらやましいです。
シルクロードの下りは、私のおぼろげな過去の記憶を一気に鮮やかなものにしました。
ハミ瓜は売っていなかったそうで…残念。季節のせいもある?ちなみに私が通ったときはおきまりのように買いました。
天気が良ければという事で火焔山は見えなかったそうですが、この周囲はもの凄い土の色(赤)をしているのはお気づきとおもいますが、山も真っ赤あるいは濃い黄土色だったと覚えています。

ちなみに、黄土高原の洞窟ですが、あの中には人が住んでいます。つまりあれは住居です。ヤオドンといって、延安周辺に一番多く発達しています。延安郊外にヤオドンのホテルがあるほどです。
IP記録
にしやん
快速
***
オフライン オフライン

投稿: 127


就職内定しますた!!中国語検定2級も取ったし今月はついてる


プロフィールを見る
« 返信 #6 投稿日: 6月 08, 2007, 08:58:08 午後 »

yz31様こんばんは
ハミ瓜はありませんでしたが、梨はありました。
中国で良くあるぼけた味ではなく、すっきりしたいい味でした。

山の赤さには本当に驚きましたね。顔料などにしたら鮮やかなんでしょう。

引用
ちなみに、黄土高原の洞窟ですが、あの中には人が住んでいます。つまりあれは住居です。ヤオドンといって、延安周辺に一番多く発達しています。延安郊外にヤオドンのホテルがあるほどです。

なるほど、あれは住居だったのですか、もう3年も中国に住んでいるのに情けない。
瀋陽付近ではないので仕方が無いといえば仕方が無いのですが。
勉強になりました。ありがとうございます。

シルクロードの3駅での写真を追加します。
IP記録
寝台軟
快速
***
オフライン オフライン

投稿: 173


一路マイペース!


プロフィールを見る
« 返信 #7 投稿日: 6月 09, 2007, 04:25:15 午後 »

 う~ん、やはり歴史に詳しいと車窓も一層興味深いもんですね(私はさっぱり)。あの、歌詞に出てくる「函谷関」は三門峡付近ですか。なるほど。

引用
D585次の通過待ち合わせだった
 従来型客車(?)車窓からの原寸大新幹線は、まだまだ馴染めないですね~(^.^。
 しかもこの伝統の特快を止めて追い抜くなんて、失礼なヤツだ!、これも時代の流れでしょうか。

引用
時刻表にはないが、途中新陽鎮、鴛鴦鎮で運転停車する。
特に鴛鴦鎮では16:50分着、17:25分発と長時間停車した。
 宮脇さんの、一晩 『長屋に住みつく』の地点と似た所で半時間以上も停まったら、…期待してしまいますね。違うかな(^^;。

 西域長途火車の旅、お疲れ様でした。
« 最終編集: 6月 09, 2007, 04:29:57 午後 by 寝台軟 » IP記録
にしやん
快速
***
オフライン オフライン

投稿: 127


就職内定しますた!!中国語検定2級も取ったし今月はついてる


プロフィールを見る
« 返信 #8 投稿日: 6月 09, 2007, 11:30:34 午後 »

寝台軟さん
こんばんは、歴史は趣味の段階で、まだまだです。

引用
宮脇さんの、一晩 『長屋に住みつく』の地点と似た所で半時間以上も停まったら、…期待してしまいますね。違うかな(^^;。

蜜蜂の来襲を期待したんですけどね~(笑)

IP記録
ページ: [1]
  印刷  
 
ジャンプ先:  

Powered by MySQL Powered by PHP Powered by SMF 1.1.1 | SMF © 2006, Simple Machines LLC Valid XHTML 1.0! Valid CSS!