T70次 ウルムチ→北京西 3768キロ

[にしやん]

６月３日
旅行会社から切符を受け取り、ウルムチ市内をぶらついたのち駅に向かう。
新疆ウイグル自治区博物館に収められている楼蘭美女のミイラには感動した。

入線時間が遅れたので、出発が遅れるのを危惧したが20:13分定時出発。
私の同室の人は西安に勤めている男性で、これから嘉峪関に出張だとのこと。
この男性はマシンガントークで少々疲れました。

列車は軽い天山山脈越えをする。カシュガルまでの行くと、
ウルムチ⇔トルファンを重複するので４回目のこの区間の乗車になる。

列車から湖が見えた。同室の男性が、あれは塩湖で、塩が取れるという。
実際「中国死海－新疆塩湖」の地が見えた。
所々塩を採取しているところがあり、白い塊が見えた。

そうこうしているうちに暗くなり就寝。

６月４日朝
玉門鎮駅あたりで目が覚める。ゴビ灘の真っ只中であった。
車内で食事を買って食事。この列車の朝飯は美味くなく次の日は頼まなかった。

嘉峪関到着直前、嘉峪関と長城が見えた。明代の長城の西の果て。
私は東の果て山海関を見た事があるので、明代の長城の両端を見た事があるということになった。
なんとなく感激。長城は東の長城と違ってへろへろと伸びていた。
（旅行前に長城の情報を教えていただいた方々のおかげで見られました。
ありがとうございます。）

４分ほど早く駅に到着。同室の男性と握手して別れる。
これから行きは深夜で見られなかった河西回廊の旅が始まった。

続く

[流浪]

嘉峪関と山海関を見たなんて羨ましいですね。
自分はまだ山海関だけです。
嘉峪関も見に行きたいです！

[ito]

>嘉峪関と山海関を見たなんて羨ましいですね。
>自分はまだ山海関だけです。
>嘉峪関も見に行きたいです！

私も山海関だけです、見に行きたいんですが嘉峪関は時間が許されないです。

[旅行屋石井＠上海]

あーこの塩湖なつかしい。
10年くらい前（もっと前かな？）ここで泳ぎましたよ。すげーしょっぱかった。

[にしやん]

みなさんこんばんは。

＞流浪さん
時間があったら降りて見たかったですね。
でも私は玉門関のほうがもっと見たいです。
大体中学の時の漢文の授業で玉門関の詩をならうので、
日本人には長城の西の端というと玉門関を思い浮かべる人が多いでしょうから。

＞itoさん
飛行機にのればなんとか。味気ないですが。

＞旅行屋石井＠上海さん
遊泳禁止じゃないんですね。ここ、世界中にアピールすれば観光客来るのでは？

－－－－－－－－－－－－－－－－
続き

河西回廊は中国語の場合、河西走廊と言う。
中国語と日本語のちょっとした違いが面白い。

定時に嘉峪関を出発、南に赤い土に雪を載せた祁連山脈を見ながら、
清水、張液と止まる。山脈と砂漠に挟まれた細い回廊はシルクロードを
旅しているんだと感じられて楽しい。

張液を出発し、東楽(貨物駅)－山丹駅間で突然右側に万里の長城が現れ、
交差したのち列車は左側に長城に平行に走り出した。
丹峡口長城である。
所々破壊されているが、味がある長城である。

蘭新線の見所の一つであろう。
山丹の町に入る直前長城と分かれて見えなくなった。

その後、山と山に挟まれた狭いところを列車は走る。
時々、羊の放牧や、野良かもしれないラクダも見た。

13:21分、武威に定時到着する。前漢の漢の武帝の名前が由来となったこの町の駅には
漢の時代の青銅製の馬を模した大きな銅像がホームにあった。

続く

[にしやん]

武威を出発すると男性が乗ってきた。
ひょっとしたら一人で個室を占有できるかもしれないという期待が破られてすこし残念。

河西回廊と別れ渓谷を走る。
蘭州駅近くの河口南駅手前で黄河を渡り蘭青線と合流。
河口南駅入線前に北京西発チベットのラサ行きとすれ違う。

蘭州駅発車後また渓谷を走る。
上下線が分離して走る。天水まで段々畑の美しい風景が続く。
時折山頂に昔の狼煙台が見えた。

やがて日が落ちた。

翌朝、洛陽駅を通過したあたりで目が覚めた。
行きの列車で蒸気機関車を見かけた首陽山(貨物駅)－偃師駅間でカメラを準備して待つ。
今回は撮影成功。

虎牢関近くの台地をぬけて鄭州に到着。
定時より十分ほど遅れ発車。一駅先の海棠寺駅（貨物駅）で運転停車。
ＣＲＨ２に抜かれる。

黄河を渡り華北平原へ。
麦畑が広がる広大な平原を１５分遅れぐらいで走る。新郷、安陽、邯鄲、石家荘と止まる。

三国志で有名な涿州手前で運転停車する。
ここでもＣＲＨ２に抜かれる。

１４：１４分、定刻より３０分遅れで北京西駅に到着。
ウルムチから約４２時間。Ｔ７０次の旅は終わった。

もうちょっと続きます。
Ｄ１次　北京→瀋陽北に続く。