わいわいフォーラム「鉄盟団」
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投稿者 スレッド: 「西安(东)-渭南」通勤列車  (参照数 637 回)
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yz31
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« 投稿日: 8月 29, 2010, 11:19:23 午後 »

西安地区時刻表に掲載されているもう1本の通勤列車に乗車です。
2010年8月25日(水),敢行です。

540 西安駅にタクシーで着。今回の旅で一番かかったのがこのタクシー代でした。28元。
駅切符売り場に並びます。未明で人が少ないというのは予想通りなのですが,窓口も少なく,困りました。各列30人くらい並んでいます。630の列車なのに…
 と,ここでべつの窓口の業務が開始。猛ダッシュで前から10番目を確保し,無事切符を手に入れました。
 胃南(いちいち中国語の入力に直すのが面倒なので,さんずいなしの胃を使わせていただきます)まで3元5。B級列車はとにかく安い!帰りの切符も買いました。手数料5元…きっぷより高い(涙)

600 駅に入ります。またまた警官が身分証読み取りなるものを行っていますが,すきを見つけて,こっそりと警官の背後を通り抜けてチェックをとばします。しめしめ。
 駅内は人が少なく,ひっそりしています。今回の乗車列車,8352も含まれる候車室は見事にがらんとしています。夕方の喧騒はどこへ…
 8352の列には,約30人が並んでいます。地元の行商数名のほかは,他の長距離列車を降りてきた乗り継ぎ客です。通勤列車に似合わず,トランクなど旅行鞄をもって乗車を待っています。

610 ホームに入ります。またも,前河鎮ゆきと同じ5番ホーム12道で待機しています。
編成は下記の通り
←西安 胃南→
⑤YZ25B ④YZ22 ③YZ22Bリ ②YZ22Bリ ①YZ22Bリ DF4B橙
1号車の前8ボックスが乗務員席になっています。

 列車は,車内灯をつけずに待機しています。人も少なく静かで,ほとんど真っ暗な車内で発車を待ちます。不思議な気分です。

620 CRH様のご入線です~ボロ緑皮通勤車と最先端日本製新幹線とが共存する鉄道,いや,同区間の運賃3.5元と31元との共存が許される鉄道,ずいぶん”和諧”ですね。 ニヤリ

635 5分遅れで発車です。


1枚目 待機する通勤列車。向かい側に到着した成都発列車からそのまま乗り換える客も散見されました。
カメラでは明るく見えますが、実際にはもっとうす暗いです。
2枚目 サボ。
3枚目 未リニューアルYZ22のまどからのぞむCRH。ホームには、きれいな身なりの乗務員が待機していました。こちらの列車員は、私の買った新聞を勝手にもって行って読みはじめる始末…。
4枚目 職工のお眠り列車でもあります。
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« 返信 #1 投稿日: 8月 29, 2010, 11:27:27 午後 »

前河鎮レポートで時間を食いすぎたという反省があるため,今回は手短にまいります。
結論を先に。

上下列車あわせた停車駅:西安,西安東,覇橋,窟村,臨潼,新豊鎮(ヤード内各停留所),零口,胃南

胃南ゆき列車の利用者の7割は鉄道工人・職員,2割はその家族(優待乗車証をもっている),1割は他列車から乗り換えてきた一般客です。最大乗車率は新豊鎮Ⅱ場手前の約6割=約400人(目安)。
新豊鎮駅は,もともと,田舎町の小駅だったのですが,豊富な土地を生かして,西安東駅にあった西安地域のヤードを大拡張して新豊鎮に移してきたものです。多くの鉄道工人,職員もここで働くようになりましたが,田舎の新豊鎮に住むわけはなく,みな西安や臨潼に住んでおり,大量の通勤需要が発生しました。その需要を,この列車が吸収しているわけです。ただし,この列車自体は,数年前まで図定列車として走っていました。新豊鎮大ヤードの運用開始にあわせて運転を始めたわけではありません。
新豊鎮では,各停留所にこまめにとまり,そのたびに多数が下車してゆきます。ひとつめにとまった停留所では,班車バスが横で待機して職工を乗せていました。
列車は通勤輸送に特化しており,きっぷのチェックもありません。かなりの区間で,本線から外れて,わけのわからない側線やヤードの着発線を走ります。時刻表上は,数本の列車に追い越されるはずだったので,途中で追い抜き待ちがあるのだろうと想像していましたが,そもそも本線から見えないようなところを走っていたのでそんなことはありませんでした。
ただ,本線を走るさいは,車両数の少なさもあってか,軽く120キロくらい出していました。
帰りの西安東行き列車は,逆に,上班時間ではないため,夜勤を終えた職工と一般客が主体になります。最大乗車率,西安東手前約3,4割=約200名(目安)。

1枚目 種車は22系でしょうか?雨どいが省略されてえらく気持ち悪くなっている宿営車です。
2枚目 臨童駅。6Tで、通勤列車4本を除いて停車列車が絶滅しました。しっかりした案内の看板が、この駅がただの駅ではないことを物語っています。以前は長距離列車に乗っていてもよくこの駅に止まったもので、「いよいよ西安だ」と感じたものです。
3枚目 新豊鎮のヤード内の側線で客扱い。
4枚目 同じく別の停留所。
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« 返信 #2 投稿日: 8月 30, 2010, 07:00:10 午前 »

おおっ、リントン駅に止まったんですか。 ショック

2005年に、天津から快速を使い、ここからタクシーで兵馬俑を見に行く計画を立てていましたが、
今はOK旅行で調べても引っかからないのでもう駅が無くなったと思っていました。 ニヤリ
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« 返信 #3 投稿日: 8月 30, 2010, 09:28:44 午後 »

 (途中省略)
■胃南
810頃 定刻から20分遅れて到着。私は,車内にのこって様子を見ます。開いてるドアを見つけてホームに降りて,撮り鉄です。B級列車の列車員はゆるくてよろしい。「随便拍バ」と放任です。
中国鉄道の朝着ラッシュにより,数分おきに旅客列車がやってきます(含通過列車)。

 820頃 同じホームの向かい側に大同発西安行き2671が到着します。こちらも,非空調ノロノロ直快と,堂々のB級列車。そしてさらに追い打ちをかけるように,約1000人(駅員談)の客がおしよせ乗車です。乗車に約15分かかるも,結局300人くらい乗せきれず,「次のに乗りな」と追い返されます。ドアを閉めるのにも一苦労の大混雑です。
 この列車は西安行きですから,胃南で乗車しようとした客のほとんどは西安が目的地ということになります。西安-胃南間は営業キロにして56キロ(短い!),高速バスもひじょうに便利という区間ですが,それですら,これだけ多くの乗客が,運賃の安さを求めて,きっぷの買いづらさや悪態駅員をのりこえて列車に乗ろうとしていることに,いまいちど,非空調普通列車の存在意義を強く感じました。この既存需要に対して,中国鉄道当局がおこなっていることは何か。列車の停車駅削減=駅の停車列車削減(→乗客の集中→列車の遅れ→かえって慢化),停車時間削減,普快・普客の停運,空調運賃なるものの設定,劣化快速,果ては高速鉄道の強制…今ある客に向き合わずして,何をしようというのでしょうか。
 この列車の,胃南の図定停車時間,「2分間」。胃南から乗る乗客に対する当局の態度を示している数字です。

 この列車,1両ほど,白緑色に色あせてしまったYW22が編成に交じっていました。宿営車並みの恐ろしく古い車両をひいていることになります。宿営車などを見ていつも思うのですが,緑皮の緑って,白く色あせるのですね。緑色は褪せに強いという観念があるので,いつも不思議に思います。


1枚目 通勤列車、胃南に到着。通勤客は新豊鎮でほとんどすべて降りたので、ここで吐き出された客は一般客が主です。
2枚目 私が往復乗車した未リニューアル22無印。塗装もところどころはげ、いたくぼろぼろになっております。
3枚目 最先端25Tの通過…
4枚目 …数分後に、昭和のかほりただよふ緑皮編成の到着です。中国鉄道は、その時代コンテクスト性のなさこそ魅力だと思います ほほえみ
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« 返信 #4 投稿日: 8月 30, 2010, 09:37:08 午後 »

くだんの大繁盛、大同発西安行き普快。

1枚目 乗車口に詰め掛けます。
2枚目 サボ。
3枚目 まだまだ客がやってきます。中国鉄道の「列車が着いてから候車室を開ける」という(一部に残る)悪習の産物ですね。
4枚目 車内は、胃南について時点ですでに"超員"寸前。乗車口はこのとおりです。この後ろに続いていた人たちは引きずりおろされました。
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« 返信 #5 投稿日: 8月 30, 2010, 09:47:09 午後 »

838 折り返し,発車です。列番8351。
済魯快速とすれちがいます。こちらも,20分遅れています。おそらく,途中駅での乗車で時間を食っているのでしょう。いろいろ見聞きするに,最近のB級列車の遅れの最大パターンは,超員だと思います。

1000 西安東到着。
西安東は,駅と隣接して鉄道職工の大生活区を形成しています。列車は,数軒の建物のある中途半端なところにとまり,終点となります。夕方の便まで編成は駅内に留置。下車した人は,本線のそばの幅1メートルのくねくね道を約10分歩いて外に出ます。列車員も,下車して一緒に家に帰ります。まったくもって,駅とは思えない駅でありました。
(切符のチェックもなし。帰りの切符3.5元+手数料5元は要らなかった~!涙)


1枚目 ito様、リントン駅は駅舎も味があり、観光客の利用を大いに考えて造られた駅であることがわかります。じっさいに、10年前は、列車に乗って兵馬俑というのもポピュラーでした。リントンは高速道路が開通したあおりでバスが郊外を通るようになってしまい、逆に利便性が低下した地域です。それだけに、列車の大削減は残念でなりません…。
2枚目 終点到着です。駅名標も駅舎もない、工人詰め所脇の側線に止まり、下車です。
3枚目 機関車はこのあと切り離し、客車は夜便の時間までここに留置されます。
4枚目 竜海線下り本線わきの側道を通って外に出ます。みな鉄道職工のようで、互いに挨拶を交わす光景がいたるところで見られました。…自分浮きすぎ。。。
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« 返信 #6 投稿日: 8月 30, 2010, 09:50:57 午後 »

さいごにおまけです。西安駅のひろばに,旅行案内のような看板が立てられていて,最初は注意してみてはいませんでした。しかし,よく見てみると,これが面白い!「8352に乗って胃南に行こう。たった3.5元―キミは見間違えていない。胃南で安く野菜を買って,戻ってこよう。帰りの列車は西安東どまり。そう,だから西安東。近くの野菜市場の値段を見てこっそりほくそえもう (こじつけすぎだろ 以下カッコ内はyz31コメント)」「宝鶏には北京発宝鶏行きT55の硬座を買ってゆこうよ。なんでかって?西安でほとんど人が降りてしまってガラガラになって,3人席に寝転がってゆけるからさ。硬座で硬臥気分,お得だよ(ありがたい情報だが,アピールポイントにわざわざするか?)」「黄陵にゆこうよ。帰りの列車は7005で決まりだね。16時03分に乗って21時25分には到着だ!(ノロノロ普慢を提案するとはなかなかの渋さ)」――と,始終こんなノリの旅行案内なのです。たいそう気に入りました。

2枚目 見たら笑い転げること間違いなし。こんな「旅行案内」、お役人発想の目立つ中国鉄道界において、異色のものだと思います。
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